SSDのパフォーマンスを最適化せよ!
こんににちは!俺しらべのおれごです。
SSDは、コンパクトで静音性が高く、従来のHDDよりも圧倒的に高速ですが、時間が経つにつれて動作が遅くなり、最終的には寿命を迎えてしまいます。
しかし、適切な設定やメンテナンスを行えばSSDのパフォーマンスを長期間維持できます!
本記事では、SSDの速度低下を防ぎ、再び高速な動作を取り戻すための方法をご紹介します。
ゲーマーでもそうじゃなくても必見の内容になっていますよ!
はじめに:SSDの速度が低下していないか確認する
「そもそも自分が使っているSSDの速度ってどんなもんなの?」、「SSDが遅くなった気がするけど、気のせいかもしれない…」という場合は、無料の記憶媒体速度測定ツール『CrystalDiskMark』を使って現在の速度を測定しましょう。
『CrystalDiskMark』を使うと、SSDのシーケンシャルリード・ライト速度が測定できるので、メーカーの公称値と比較することで実際に遅くなっているか判断できます。
次に使い方を説明します。
『CrystalDiskMark』の使い方
インストール手順
- 以下のリンク先からCrystalDiskMarkをダウンロード
CrystalDiskMarkのダウンロードはこちら - ダウンロードしたファイルを任意の場所に解凍
- “DiskMark64.exe”をダブルクリックして起動


測定のやり方
- 測定したいストレージを選択する
- 【ALL】ボタンをクリックして計測開始


M.2 SSDを測定するときは
- 【設定】をクリックする
- 「NVMe SSD」を選択する
- 計測したいSSDを選択後、ALLで計測開始

結果を確認する・数値の目安

- Read(MB/s)が読み込み速度、Write(MB/s)が書き込み速度
- 「2.5インチSSD」のSEQ1MQ8T1(シーケンシャルリード)は500MB/s以上でOK
- 「M.2SSD」はSEQ1MQ8T1が2000MB/s以上、ものにより3000MB/s以上あればOK
判定はあくまで目安として考えてください。
自分が使っているSSDの本来の読み書き速度が知りたい場合は、使用中のSSDの品名、または品番で検索すると出てきます。調べて出てきた数値を参考に、速度が低下しているか確認するのが一番良いでしょう。
SSDの速度測定は、年に1回程度行うと、気付かないうちに進行する速度低下を早めに察知できます。
速度が低下している場合は
SSDのパフォーマンス低下の原因はいくつか考えられます。
- ストレージ容量が不足している
- Windowsの設定が適切でない
- SSDの内部設定が最適化されていない
- 長年使用していて劣化している
前置きが長くなりましたが、ここからがこの記事の本番です。
テスト結果を確認し、もし速度が著しく低下している場合は、これから紹介する以下の方法を試してみてください。

1. SSDのファームウェアを更新する
Windowsを定期的にアップデートすることで、バグ修正やセキュリティ強化、新機能の追加が行われます。
実は、SSDも同様で、ファームウェアの更新によって不具合が修正され、パフォーマンスが向上することがあります。
特に、SSDの寿命を誤って計算してしまうバグや、パフォーマンスを低下させる問題がファームウェアの更新で改善されることがあります。
そのため、ファームウェアの更新が提供されている場合は、必ず適用することをおすすめします。
ファームウェアの更新方法
Windowsのように自動で通知が来るわけではないため、自分で定期的に確認する必要があります。
SSDメーカーが提供する専用のツールを利用すると簡単にチェックできます。例えば、
- Crucial → 『Crucial Storage Executive』
- Kingston → 『Kingston SSD Manager』
- Samsung → 『Samsung Magician』
上記にないメーカーの場合は、WEBブラウザで「メーカ名 SSDファームウェア更新」で検索してみてください。

ほとんどのツールでは、ファームウェア更新を直接適用できます。更新作業は数分で完了し、通常はPCの再起動が必要です。(更新前にデータのバックアップを取っておくことをおすすめ)
2. DRAMキャッシュ搭載SSDを選ぶ

SSDには使用されているフラッシュメモリの種類によって速度が異なります。一般的に、次の2種類が多く使用されています。
- TLC(トリプルレベルセル):1セルあたり3ビットのデータを保存
- QLC(クアッドレベルセル):1セルあたり4ビットのデータを保存
QLCはコスト面では有利ですが、TLCに比べて書き込み速度が遅くなる傾向があります。
この問題を補うため、一部のSSDには“DRAMキャッシュ(Dynamic Random Access Memory)”が搭載されており、データの管理情報を一時的に保存することでアクセス速度を向上させます。
DRAMキャッシュがないSSDは、データ管理をNANDメモリに直接保存するため、速度が低下しやすく、メモリセルの劣化も早まります。
SSDにDRAMキャッシュが搭載されているかどうかは、メーカーのスペック表を確認するか、TechPowerUpの『SSD Specs Database』で知りたいSSD名を検索してみてください。
3. SSDを定期的に最適化する
SSDの書き込み速度を維持するには、定期的な最適化が重要です。
WindowsにはSSDの最適化を自動で行う「Trim」という機能があり、不要なデータを整理することで、書き込み速度の低下を防ぎます。
最適化の手順
- スタートメニューで「ドライブのデフラグと最適化」を検索して開く
- SSDを選択し、「最適化」ボタンをクリック
- 「設定の変更」を押し、【毎週】に実行するよう設定(推奨:毎週)


これにより、SSDのパフォーマンスを長期間維持できます。
4. DirectStorageを活用する(ゲーマー向け)
Windows 11では、対応するSSDであればゲームのロード時間を劇的に短縮する『DirectStorage』という機能が利用できます。
通常、ゲームのデータはRAMを経由し、CPUで処理された後にGPUへ送られますが、DirectStorageを有効にすると、NVMe SSDから直接GPUへデータを送れるため、ロード時間とレイテンシが大幅に短縮されます。
DirectStorage対応条件
・PCIe 4.0、またはPCIe 5.0接続ができるNVMe SSD
・上記のSSDにゲームをインストールする
・ゲーム側がDirectStorageに対応している
上記の条件が揃うと、DirectStorageが利用できます。
DirectStorageに対応したSSD一覧はここをクリック
DirectStorageの有効化方法
DirectStorageの有効化を確認するには:
- Windowsキー + Gを押し、ゲームモードを開く
- 「設定(歯車アイコン)」→「ゲーム機能」に移動
- DirectStorageの対応状況を確認


ゲームをNVMe SSD(M.2SSD)にインストールすることで、CPU負荷を20~40%も軽減したり、ゲームのロード時間が大幅に短縮されます。
『モンスターハンターワイルズ』など、今後の新作ゲームはDirectStorageに対応するので、SSDを買うならPCIe 4.0、またはPCIe 5.0接続ができるNVMe SSDをおすすめします。
5. SSDのスリープを無効化する
Windowsの省電力機能により、SSDが一定時間使用されないとスリープ状態になります。これにより、復帰時に遅延が発生することがあります。
SSDのスリープの無効化のやり方
- 「電源オプション」を開く(スタートメニューから「電源プランの編集」を検索)
- 「詳細な電源設定の変更」→「ハードディスク」→「次の時間が経過後にハードディスクの電源を切る」→「0(または無効)」に設定し、適用を押す
これによりSSDのレイテンシが減少し、快適に動作します。

6. SSDの温度を管理する
SSDの温度が高すぎると、性能が低下します。
特にPCIe 5.0対応の最新SSDは発熱が多いです。
多くの場合、NVMeSSDにはヒートシンクが付いています。
しかし、少し投資をしてM.2スロットに対応したアルミ製のヒートシンクを付け替えることで、さらに温度上昇を抑え、安定したパフォーマンスを維持できます。
まとめ
- ファームウェアを更新する – SSDメーカーのツールを使い、最新のファームウェアを適用する。
- DRAMキャッシュ搭載SSDを選ぶ – DRAMキャッシュ付きのSSDを選択し、スペックを確認する。
- 定期的な最適化をスケジュールする – Windowsの「最適化とデフラグ」機能を活用する。
- DirectStorageを有効にする – ゲーミング用途では高速なNVMe SSDを利用し、DirectStorageの設定を確認する。
- スリープやクロックダウンを防ぐ – 電源管理設定を調整し、SSDが不要にスリープしないようにする。
- ヒートシンクで冷却を改善する – 高温によるパフォーマンス低下を防ぐために適切な冷却対策を講じる。
SSDのパフォーマンスを最大化するためには、定期的なメンテナンスと最適化が欠かせません。
本記事で紹介した6つの方法を実践することで、SSDの速度低下を防ぎ、長期間にわたって高い性能を維持できます!
ここまで読んでくれてありがとうございました!
また別の記事で会いましょう!

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